環境大破壊リニア―飲み水や生態系も―未来の不良債権



先日、リニア中央新幹線が建設される予定地とされる場所に出向いてきました。長野県の南部、飯田市にほど近い阿智村の清内路峠(元・清内路村)の辺りです。

リニア本線のトンネルだけではなく、リニア本線のトンネルを掘るための「斜坑」という坑道を掘る必要があるわけですが、その斜坑が通る所にモロ、川の源流があることがわかりました。

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リニアが建設されることとなれば、この源流は枯れてしまうといいます。

実際、山梨における実験線で水源が枯れたという報告があります。

リニア建設における環境破壊は、私の想像を大きく上回る、想像を絶するものでした。

リニア建設で大量の残土も発生するわけですが、その残土だけで1つ村が廃村になるレベルの規模。そして実際に、その残土を置く場所や処理方法が決まっていないともいいます。

これまでの新幹線建設によるレベルでは比較にならない大規模の環境破壊へと繋がることがわかりました。

技術の発展にはある程度の環境破壊は免れることはできません。それも人間生活において支障ないレベルであればまだ諦めもつきます。しかしこのリニア建設では、人間や動物が必要とする飲み水が危険にさらされ、生態系が崩れる危険もあるといいます。

それだけではありません。リニア建設により地震も誘発されることがわかっています(ダムが地震を誘発することは有名です)。またリニアが建設される所には活断層もあります。

まず建設自体に大きすぎる問題がありながら、リニアに乗ることで強烈なレベルの電磁波を浴びることとなります(リニアには運転手はいません)。乗客はいったいその電磁波でどうなってしまうのでしょうか?

またそこまでの大量破壊をともなって建設されたあげく、途中駅を利用する乗客がほとんどいないという予測もされています。未来の不良債権と化す可能性が高く、ビジネスとしても採算が合いません。

リニア建設における、南アルプスの環境破壊についてよくわかるサイトがあったので、そちらから転載します。

リニア中央新幹線建設における南アルプスでの環境破壊

南アルプス最長トンネルの斜坑が設けられるのは南アルプスの核心部、3000m級の峰々に囲まれた静岡県静岡市大井川の源流部の二軒小屋とよばれる地点です。山小屋と小規模な水力発電所しかない、完全な無人地帯の秘境です。ここに通ずる満足な道さえなく、そのため原生的な自然環境が残され、国立公園の拡張が予定されているような、貴重な生態系の息づく場所です。特に静岡・長野県境の赤石山脈主稜線上には、延長100kmにわたってここを横切る人口構造物は存在せず、このような場所は本州においては南アルプスにしか残されていません。

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(上記の場所にも大井川の源流がありますね)

わが国においてこれほど原生的な自然環境の残る地を破壊して鉄道が建設される例は、戦前の北海道開拓時代以来であり、そのような意味では時代錯誤だといわざるを得ませんし、まして国立公園特別地域として指定された地域を貫くような路線建設の例もほとんどありません。

長大トンネル東西坑口が設けられるのは、これまた深いV字谷にへばりつくように集落の立地した場所です。上の地図で、山梨県側は新倉、長野県側は釜沢と記してある場所です。そのうえ、わずか100~200m足らずの橋梁をはさんで、13km超の長大トンネル坑口が設けられます。

新幹線が長大トンネル群で山地を通り抜ける例として、上越新幹線の高崎~長岡、東北新幹線の盛岡~八戸間等が挙げられますが、これらとは全く沿線の自然条件が異なります。こんな狭い谷を挟んで10km超のトンネルが連続している区間は、今までの鉄道・道路建設において例はありません(たまにスイスアルプスでのトンネル工事の例が持ち出されることもありますが、地形・地質・生態系が全く異なるので比較にならないと思います)。

リニア建設の具体的な懸念・問題点

●トンネルや斜坑の掘削により、地下水の流動が遮断されるおそれがあります。岩盤内部の割れ目にある地下水の流れは、一度破壊されたら復元は物理的に不可能です(詳しくはこちら)。

●地下水の探査には、浅いところでも本来ならば数年を要しますが、JR東海は2014年着工を目指すとしており、時間的に不十分な調査に終わらざるを得ません。まして南アルプスのように深さ数百メートルの位置にある地下水の動きを把握することは不可能です。JR東海は問題はないとしていますが、山梨リニア実験線延伸工事において、2ヶ所で実際に川の水を枯渇させてしまったという実例があります。

●大量の濁り水が発生し、本来全く清澄である河川水が汚染されるおそれがあります。源流部ということで、この場に生息する生物は水の汚れに非常に敏感であり、わずかな汚染で消えてしまうかもしれません。同時に、はるか下流に至るまで河床が荒廃(泥で埋もれる、残土が流出するなど)し、河川の生態系が壊滅するおそれがあります。

●斜坑工事により、地下深くの地熱により温まった地下水が河川源流部に流入し、生態系を破壊するおそれがあります(ボーリング調査でも温水が出たそうです)。

●南アルプスではイヌワシ(天然記念物・絶滅危惧ⅠB・国内希少野生動植物種)やクマタカといった希少な猛禽類の繁殖が確認されています(環境省HP)。工事が行われれば、大規模な人工物の出現、ダイナマイトの爆破音、車両の騒音等により猛禽類の繁殖に悪影響を及ぼす可能性があります。特に国内のイヌワシ生息地は東北・北陸の多雪山地に偏っており、太平洋側の少雪山地での繁殖地は南アルプスと鈴鹿山地、九州山地程度と、ごくわずかしかありません。南アルプスはその大変貴重な太平洋側繁殖地のひとつです。

●また、列車走行時に野鳥と衝突するおそれがあります。非常に数の少ない猛きん類では、たった1~2羽が死亡するだけで地域個体群の絶滅につながりかねませんが、どのような対策がなされるのか未知数です。→詳しくはこちら

●東側の富士川町、西側の大鹿村には温泉がありますが、これがトンネル掘削により枯渇するおそれがあります。

●工事やトンネルの存在による生態系への影響が、どこまで及ぶのか全く定かでありません。例えば谷間での工事により生息地を追われた動物が高山帯へ移動し、高山植物やライチョウ等のきわめて希少な動植物からなる脆弱な生態系を破壊する可能性があります。

●環境アセスメントにおいては気候観測が不可欠ですが、南アルプスには既存のデータが全く存在せず、JR東海が主張している「1年に4週間」だけの調査では何も明らかになりません。南アルプスに限りませんが、これは怠慢であると各地で問題視されています。→詳しくはこちら  

そして…

●南アルプスの奥地に、合計400~500万立方メートルにもおよぶ膨大な残土が発生します。静岡県の環境影響評価審査会でも特に懸念されている問題です。また、南アルプスの西側の麓である長野県大鹿村では、その膨大な土砂が村の中心部に集まってしまい、大変な事態となることが心配されています。
詳しくはこちら 

●この残土の搬出や建設資材の運搬のために、大井川源流部に沿って伸びる貧弱な林道を、延々30㎞以上にわたって大規模に整備する計画があります。道路工事がさらなる自然破壊を引き起こしかねません。

 道路工事が実行されることは…

・斜面が削られ、直接的に植生が破壊される。昆虫等の生息地が失われる。
  ・谷や川岸が埋め立てられる。
  ・土砂崩れ対策のために、斜面が広くモルタルで固められる。
  ・土砂の掘削と運搬、道路工事に伴って河川に土砂が流入し、水質が悪化する。
  ・道路の舗装、U字溝の設置により、森林と川とのつながりが絶たれる。
  ・砂防施設を設けることにより、河川の生態系も分断される。
  ・川岸の森(渓畦林)の消失(特に大井川源流部の渓畔林のように太平洋岸の山岳渓流に立地したは全国的に見ても少なく、かつ規模も大きいものなので、その保全は絶対的に不可欠)。
  ・新たな土砂災害を招きかねない

●工事用のため大型車両が頻繁に通行することにより、様々な問題を引き起こします。
 ・騒音、振動、泥ハネによる生態系のかく乱。
 ・外来動植物の侵入→詳しくはこちら 
 ・路肩の崩壊、積載土砂の脱落による河川汚濁
 ・動物の轢死→詳しくはこちら 
 ・冬季も車両の通行が行われる場合、融雪剤がまかれ、水質汚染につながるおそれがある
 ・静かな山峡の地という雰囲気のぶち壊し

このような工事を南アルプス山中で大規模に行えば、立派な自然破壊です。
 

採算の取れない未来世代の不良債権

また、もっとも懸念される大規模環境破壊の問題とは別に、収益面でもすでに絶望的であり、すべて国民のツケに回される不良債権化する害悪事業であることも1つです。

未来世代の不良債権リニア新幹線ゴリ押しでJR東海がJAL・東電の二の舞になる危険~すべては国民のツケに

9兆円もかけてJR東海がリニアで建設費を回収できるとは思えない大きな理由は2つ。

1:そんなに速くない。 リニアは東京ー大阪間を67分で結ぶという。 東海道新幹線は138分。 2時間が1時間になると考えれば早いかもしれないが、 東海道新幹線のように在来線の乗り換えが便利な、地上にホームがあるわけではない。 地下奥深くにホームがある。 在来線からの乗り換えで、東京、大阪ともに、 地下ホームの移動までに10分ずつかかったとしたら、 乗っている時間が1時間でもそれにプラス20分もかかることになる。

まして所要時間が短かったとしても、 現在の東海道新幹線並みの本数の多さがあるのかどうか。 例えば30分に1本しかないなら、所要時間が短くても待ち時間がかかってしまい、 トータルで見たら本数の多い東海道新幹線とたいして変わりないなんて話になりかねない。

リニアは時速500キロだが、2010年に中国の新幹線がテスト走行で時速486kmを記録した。 もちろん実際に486kmで走るわけにはいかないにしても、 リニアが開通するまでに約30年間もあるわけで、 その間に東海道新幹線の技術が進歩し、リニア並みの67分とまでいかないまでも、 現状から相当短縮されている可能性もある。

リニアが地上駅で大阪まで30分で行きます! というなら、それはすごいことかもしれないが、 東海道新幹線の時間も短縮されることが予想される中、 とても「夢の超特急」というイメージからはかけ離れた代物になる可能性が高い。 ※ちなみに上海でリニアに乗ったことはあるが、 乗ってしまうと新幹線とあまり変わりはないという印象で、 リニアに乗って何か特別な感動を抱いたことはなかった。

だいたい速さを訴えるのなら、中間駅など一切いらないはずだが、 ああだこうだいわれて結局作るハメになった。 名古屋と大阪を最短時間で結ぶための交通手段なのであって、 過疎地域の通過地点に駅など必要ないのに、 自治体との関係で妥協せざるを得なくなり、 中間駅を作るために余計なコストがかかるだけでなく、 中間駅に停車するダイヤも組み込めば、 ノンストップで行く本数が少なくなってしまう。 本末転倒な話だ。

2:需要がない。採算が合わない。 そして何よりも9兆円もかけて作っても、 到底需要があるとは思えないことだ。

第一に、最も競合するのは東海道新幹線。 自社の収益源から客を奪うだけでは、 当然、莫大な借金をしてコストをかけた金は回収できない。

そもそも大阪開業する2045年には、 現在の人口から約2600万人減ると予想されている。 (約1億2800万人→約1億200万人) さらにその後は1億人を割り、2060年には約8700万人になると予想されている。 今ならまだしも、30年後、人口が今より激減した時代に、 やっと完成するような代物に9兆円もかけて代金回収できるのか。 例えば、富士山が見える絶景路線で、 外国人観光客がいっぱいになるとかいうならともかく、 ほとんどが地下で、車窓の楽しみはまったくない。暗黒車窓列車だ。

需要激減が予想されるのに、なぜ9兆円も大借金して、 驚くほど速くはないリニアを作らなければならないのか、 まったく理解ができない。

しかもリニア新幹線を動かすには、在来新幹線より3倍の電力が必要だという。 新技術で在来新幹線より電力が1/3で済むというメリットがあり、 311以降の日本のエネルギー事情を考えても必要なものです、 というならともかく、完全に時代に逆行している。 311が起きた今、わざわざ3倍もの電力を浪費する交通手段を、 なぜバカ高いコストをかけて作らなければならないのか。

・・・・・ ちなみにこの狂った計画に反対しているのは、 環境保全至上主義団体や、かわいそうな地元住民だけではない。 JR東海の労働組合では、ホームページに『NO!リニア』というコーナーを作り、 2009年10月から毎週のように、リニア反対の意見を発信し、 2013年8月23日までに67個の意見がPDFでネットにアップしている。

働く人にとってはとんでもない計画だろう。 会社が大借金して万馬券を買うと言っているのだから、 経営が悪化すれば自分たちの給与や立場があやうくなる。 危機感を覚えるのは当然だろう。

環境がどうのとか村がなくなるとかいう以前に、 極めて国民の生活に密着した公共性の高い事業を行っている企業が、 必然性のない事業に兆円単位で投資をしようとしている。 それが失敗すれば、最終的には国民の負担になる。 借金大国、増税大国ニッポンに、大手ゼネコンのためなのか知らないが、 また1つ負の遺産を未来世代に嫌がらせのように押しつけようという話だ。

これに加えて電磁波が危ないとか、 トンネル工事で出る膨大な残土をどうするかもよく決めていないとか、 トラブルがあった時に地下深部から乗客はどうやって脱出するのかとか、 活断層を横断して大丈夫なのかとか、ありとあらゆる問題がある。

リニア計画はあまりにも狂気の沙汰だ。 にもかかわらず何が何でも建設せねばとゴリ押ししているJR東海は、 採算が合わないにもかかわらず、リニア計画を猛進させるのは、 政治的な圧力があるからなのか建設業との裏取引でもあるのだろうか?

(途中一部中略)
 

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「この村は中央構造線が南北に縦断しており、 周囲の山は脆弱な地質のため、大崩壊地や地すべりが起きている。こんな危険な場所にトンネルを作ったら、さらに危険な場所になりかねない」
 

住民への説明・住民との話し合いを避ける市長やJR東海

前出の長野県南部の飯田市では、市長が住民との話し合いを避けているといいます。

その地域に必要なもので、かつ安全性が担保されるのであれば、避けることなどせずに堂々と向き合って説明して、話し合えばいいのです。

それを避ける、飯田市長もJR東海も、それがどんな無謀で無用、そして大規模環境破壊をする代物なのかわかってるゆえでしょう。

そして同じ現象は、この地域だけに限りません。

リニア建設で環境破壊 住民合意もなし

残土処分は未定

都市部の大深度地下や南アルプスの貫通など、路線の86%が地下トンネルという大規模な工事となります。東京ドーム約50杯分に匹敵する残土が発生しますが、処分先は大半が決まっていません。

長野県大鹿村では、残土の運搬で1日最大1736台の工事用車両が生活道路を往来。排ガス、騒音、交通事故、動植物への影響も懸念されています。

党国会議員団の調査では、地下に亜炭鉱跡が点在する愛知県春日井市で地盤沈下や陥没が発生するおそれも明らかになっています。

水源への悪影響

トンネル工事で地下水脈が寸断され、水源への悪影響が出ることも大問題です。

山梨の実験線周辺では、リニア建設が原因とされる水枯れや異常出水が発生。住民から「影響はないとされた遠方の井戸にまで影響が出た」「釣り人に人気の沢が枯れた」などの報告が出ています。

JR東海も環境影響評価で、大井川(静岡県)の水量が毎秒2トン減少すると予測し、静岡市は意見書で「自然環境や下流域の生活、経済活動をはじめ様々な影響が懸念される」と指摘しています。

環境大臣の意見書では、こうした影響を「最大限、回避、低減するとしても、なお相当な環境負荷が生じることは否めない」と強調しています。

強力な電磁波が住民・乗客に与える影響も未解明で科学的検証すらされていません。

住民の不安無視

JR東海は、環境影響評価書「補正版」を出したものの、こうした意見や不安にまともに応えていません。大地震や土砂崩れ、電磁波の影響への対策はなく、長野県が求めた沿線自治体との環境保全協定の締結などの要望にも「ゼロ回答」を続けています。

 移転を余儀なくされる住民に具体的説明もなく、党議員団の調査では「どの住宅が立ち退きの対象になるのか説明がない」(神奈川県相模原市)「車両基地予定地に住んでいることをマスコミ報道で初めて知った」(岐阜県中津川市)など批判の声が相次ぎました。

それぞれの地で地理条件などは違うとしても、リニア新幹線建設予定地の周辺住民の苦悩が東京から名古屋まで続くわけです。

この非現実的で無謀過ぎる無用の長物、頓挫されることになるのではないかと思っています。いや、頓挫させなければならないのが本来だと思っています。