韓国フェリー転覆:先に逃げた船長、命かけ救助した女性



転覆した韓国フェリーの状況ですが、日本時間の午後2時頃に完全に沈没してしまったとのことです。まだ午前中は、1メートルなど船体が海面上に出てたとのことです。

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韓国旅客船沈没 セウォル号が完全に水没 

韓国南西部の珍島(チンド)沖で16日に起きた韓国旅客船「セウォル号」沈没事故で、18日午後零時半ごろ、セウォル号の船体は完全に水中に沈んだ。

海洋警察によると、この日午前9時ごろの段階では、船首部分約50センチ~1メートルほど船体を海面の上に出していたが、それから3時間半後の午後零時半前後に、完全に海中に消えたという。

海上警察は、セウォル号の船体が横に傾いて完全に沈んだのか、満潮による一時的な水没なのか、判断がつきかねている状態。

この日午前から船内への酸素注入が行われると同時に、ダイバーたちが船内に進入して本格的な捜索活動が始まったばかり。内部空気が残る空間「エアポケット」で不明者が生存していることにいちるの望みをかけて懸命の捜索を続けている中、完全に水没したとなると、状況はかなり厳しくなると見られている。

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痛ましい事故に胸が痛みます。1人でも多く生存者が見つかるように心から祈ります。この件では、単なる偶発的な事故のみならず、不手際・不祥事が目立ったように思います。こんなニュースも出ていました。

沈没船、20代女性の3等航海士が急旋回指示

韓国の検察と海洋警察の合同捜査本部は18日午前、記者会見を開き、同船が16日朝に横転する直前、操舵(そうだ)室にいた3等航海士が操舵士に対し、急旋回を指示していたことを明らかにした。

同船は横転前、不自然な急旋回をしており、捜査本部は18日、船の運航会社を捜索。近く、業務上過失致死傷容疑でイ・ジュンソク船長(68)らの逮捕状を請求する方針だ。

捜査本部によると、事故当時、船長は休憩時間で、3等航海士が操船の指揮をしていた。船長が航海士に操船を任せることは可能だが、急旋回は不自然で、捜査本部は航海士らから事情を聞くとともに、船長の指示が適切だったか、詳しく調べている。

事故当時の船長の居場所については、「操舵室の後方にいた」「服を着替えに行った」など、関係者の供述が分かれているという。

韓国メディアによると、3等航海士は入社4か月の20代の女性。船長は捜査本部の調べに対し、「危険な所なので自分が直接みるべきだった」と供述したという。

一方、現場海域では18日も潜水士が船内への進入を試みているという。現場海域周辺にはサルベージ船3隻が到着し、船内の生存者がいる可能性がある場所に酸素を注入する作業も始まった。現場では、船舶173隻、航空機29機などによる捜索も続いている。

海洋警察庁は18日、乗客乗員は475人、179人が救出され、死者28人、安否不明者268人と発表した。

船長には船員法で最後の乗客が下船するまでの在船義務があるが、韓国紙・朝鮮日報は、船長が取り調べで、「船が沈み始めて救助隊が来たので、急いで乗り込んだ」と供述したと報じた。

今回の事故では、案内放送で乗客に待機を求めた一方、船長が乗員に退避を指示した疑いも浮上。韓国内では乗員の58%が救助された一方、乗客は35%だったとして、運航会社や船長の対応に厳しい批判の声が上がっている。

乗客救助の義務を果たさず真っ先に逃げた68歳船長。これが書かれてる通り、乗客に大気を求めて自らは先に退避していたならば、責任を放棄した許しがたい行為です。

韓国船沈没 乗客には待機命じ…船長、真っ先に逃げた?

(前略)

そんな中、乗客の安全を守るべき船長が真っ先に逃げ出したという情報が出て来た。朝鮮日報によると、船長は座礁の通報から40分後、船外に出て、約50人の乗客とともに最初の警察警備艇に救助されていたという。また、約30人いた乗組員のうち20人が救助され、機関士や操舵(そうだ)手ら6人もこの最初の救助船にいた。

東亜日報によると、病院に搬送された船長は取材に対し身分を偽り、「乗務員なので何も知らない」と答え、海水で濡れた紙幣を病室で乾かしていたという。

一方で、救出された高校生らからは「船内で待機するようにとのアナウンスが流れた」との証言が出ている。乗客に待機を命じながら、乗客の安全に責任を持つ義務のある船長は逃げ出した可能性があり、韓国内では「無責任にもほどがある」と非難が高まっている。また、この船長は当初運航を任された本来の船長に代わって旅客船を操縦していた“代理船長”だったとも報じられている。

韓国海洋警察関係者によると、旅客船は韓国海洋水産省が勧告する航路とは違う航路を運航していたことが判明。事故現場付近は、済州島に向かう船舶が針路を変更する「変針点」で、旅客船が針路変更のため船首の向きを急激に変え、バランスを崩して傾いた可能性があるという。

海洋警察は、船長を船員法違反容疑、業務上過失致死傷容疑で取り調べ、暗礁などに衝突した可能性も含め事故原因の究明を急いでいる。

またそんな中で、自らの救命胴衣を学生たちに渡して乗客の救助に努め、自らが犠牲になってしまった22歳女性乗組員について報じられていました。

命をかけて救助!22才女性乗務員に追悼コメントが殺到 韓国旅客船沈没事故
(なぜこの記事のカテゴリーが「エンタメ」なのでしょう?人が命を落としているのに…)

韓国南西部の珍島付近の海で韓国の旅客船、セウォル号が沈没した事故から一夜明けた17日、最後まで船に残って乗客の脱出を手助けした後に死亡した女性乗務員、パク・チヨンさん(22)の勇気ある行動を称えると同時に哀悼するコメントがインターネット上にあふれているという。韓国メディアが報じている。

報道によると、チヨンさんは、セウォル号の浸水が始まると、すぐにライフジャケットを学生たちに渡したほか、避難を呼びかけるアナウンスを最後まで続けたという。

救助された女子学生の一人は、「3階のロビーでお姉さん(チヨンさん)が学生たちにライフジャケットを渡している姿を見た。『お姉さんは着ないの?』と聞くと、『乗員は一番最後だ。友達をみんな助けた後に、私も行くから』と話していた」と明かした。

別の男性客も「3階にいた女性乗務員(チヨンさん)は、最後まで案内放送をしたし、学生たちに先に行けと大声で叫んでいた」と、彼女の最後の姿を語った。 

この報道に接したインターネットユーザーたちからは、「パク・チヨンさんは本当に勇敢です」「いつまでもチヨンさんのことを記憶します」など、たくさんのコメントが次々にあがったという。

本来なら先頭に立って人命救助をするべき船長をはじめ、航海士や機関士らの多くの乗組員が乗客を置き去りにしたまま、いち早く脱出していた事実が明らかになっているだけに、チヨンさんの勇気ある行動が、韓国国民の胸を打ったようだ。 

チヨンさんは大学1年だった2012年、学校に休学届を出し、親戚の紹介で同年10月ごろ、清海鎮(チョンヘジン)海運に入社した。明るくて礼儀正しい性格で、誰からも親しまれていたという。また、父親を亡くし、母親と妹との3人暮らしで、生計を支える孝行娘だったという事実も涙を誘っているという。

船舶法において、船長は船舶に問題が発生した際は、最後に船を降りる決まりとなっており、乗員乗客の安全確保に関して全責任を負い、最後まで乗客を見届けるのが船長の責任。

このチヨンさんが勇敢に乗客を助け続けたのに対し、チヨンさん1人を除く、船長を始めとする乗組員29人全員が、乗客を見捨ててさっさと脱出したわけです。それも船内にとどまるようにアナウンスまでして。この人達のモラルはいったいどうなってるんでしょうか?

事故は起こりましたが、転覆後すぐに適切な指示を乗客に出すことなく、自分たちはさっさと逃げたとなれば、これは明らかに人災です。迅速に適切な指示を出し、かつ船長や船員が乗客の安否をきちんと責任を持って見守ったなら、ここまで被害は拡大しなかった可能性があります。

イタリアでの豪華客船の事故の時も、船長は我が先にと逃げ出しました。無責任な人間が、乗客の命を預かる船員になることは許されるべきことではないです。今回の場合、もし物理的に救助が難しい状況でも、とどまるようにアナウンスはできているわけですから、速やかな避難を呼びかけることができたわけです。

また不明となっている家族の政府に対する怒りも爆発してるそうです。韓国政府は、日本側の救助の申し出に対して特に何の反応もしていないという話もあります。

(水の入ったペットボトルをまき散らしながら怒る家族)

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以下に転覆し始めた時の状況が書いてあるので抜粋します。上記および下部写真もこちらから転載します。

Families of passengers on ferry Sewol, which sank off South Korea, demand answers as search for survivors continues

助かった乗客のコメント:

「そこを動かないようにというアナウンスがあった。その後も避難を指示するアナウンスは一切されなかった」

「転覆し始めた時の乗員の不適切な指示や行動で被害が拡大した」

「救助も適切にされなかった。もし乗客が自分の判断で海に飛び込んでいたなら、彼らは助かっただろう。しかし乗客はその場を動かないように指示された」

「船が転覆し始めた時、私たちはあちこちに体がぶつかった。何人かは出血していた。

「ライフジャケットを着て海に飛び込んだところを、救助ボートに助けられた」

「飛び込んだ海の水はとても冷たかった。ただとにかく生き延びたい一心だった」

(水温は12度だったそうです)

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この船長と船員の対応、どこぞの国のどこぞの電力会社とまるで同じです。

セウォル号、事故直後の緊迫した10分間交信内容

セウォル号の船体に問題が生じた直後である16日午前8時55分、セウォル号と済州海上交通管制センター(VTS)
間の交信内容が公開された。

セウォル号は午前8時55分、済州海上交通管制センターに連絡して、海上警察に救助要請をすることを依頼し、
1分後には海上警察に通報された。セウォル号はすでに船体が傾いていて、人命被害に対しては不明だと報告した。

済州海上交通管制センターは午前9時、セウォル号へ、すべての乗客にライフジャケットを着用させろと注文し、
退船準備を始めるように指示した。

08:55
セ号→済州VTS:港務済州、セウォル号感度ありますか?
済州VTS→セ号:はい、セウォル号、港務済州
セ号→済州VTS:ああ、海上警察に連絡してください。本船危険です。今船を越えています。(訳注、浸水の意か?)

08:56
済州VTS→セ号:貴船はどちらですか? はい。分かりました。海上警察に連絡します。
セ号→済州VTS:今船にたくさん移りました。動くことはできないです。はやくちょっときてください。
セ号→済州VTS:屏風島のそばにいます
済州VTS→セ号:はい了承しました。
済州VTS→海上警察:海上警察122(海洋緊急信号番号)に事故状況伝達および緊急救助要請

08:58
済州VTS→セ号:セウォル号、港務済州、感度ありますか? セウォル号港務済州

08:59
セ号→済州VTS:港務済州、セウォル号
済州VTS→セ号:セ号、港務済州です。チャンネル21お願いします。

09:00
済州VTS→セ号:セウォル号、港務済州
セ号→済州VTS:はい、セウォル号
済州VTS→セ号:現在の状況はどうですか?
セ号→済州VTS:現在船体が左舷に傾いています。コンテナも動いています
済州VTS→セ号:はい。人命被害はないですか?
セ号→済州VTS:現在確認不可です。船体が傾いて移動不可です。
済州VTS→セ号:はい分かりました。救命チョッキを着用されて、退船するかも知れないと準備させてください
セ号→済州VTS:人の移動が難しくなっています
済州VTS→セ号:はい。 分かりました。

09:00
済州海上警察状況室→済州VTS:済州海上警察からセウォル号事故関連再問い合わせ、海上警察122へ事故
状況を伝えたことを通知する

09:05
セ号→済州VTS:港務済州、セウォル号感度ありますか?
済州VTS→セ号:はい、セウォル号港務済州
セ号→済州VTS:海上警察はどうなっていますか?
済州VTS→セ号:はい。 今海上警察に通知したそうです。私どもが珍島(チンド)VTSと莞島(ワンド)VTSに通話中
にあるからです。少しの間だけ待機してください。

奇跡が起こり、1人でも多く助かりますよう祈っています。